泡沫のような日々。

そんなものは長くは続かなかった

 

たくさんの知らない猫が、ヴァッシュを追ってやってきた。

  体中の深い深い傷。

 

彼はけして弱くはないのに、

かかってくる相手をどうしても殺せないのだった。

 

…その代償。

 

―――理解できない。

 

「やらな、やられるやろ!?」

 

 「…………」

 

そのことについては幾度も対立を繰り返した。

どうにもならなかった。

「死にたくない」

…でもそれは相手も同じだ、とヴァッシュは言う。

「君が好きだから、そんな酷いことをして欲しくない」とも

何一つ結論の出ないまま

平行線のままの逃亡生活になった。

 

このコマ小さい

ピンチ

疾走

 

 

 

豆腐のような感触

どさり

お前が殺せないなら

慟哭

 

 

 

 

 

…その日以来ヴァッシュの姿を見なくなった。

 

 

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