『午睡』

「ん……」

ぼんやり目を開ける。

なんやしらんけど、今日は無茶苦茶暑くて、涼しいとこ探し回って探し回って。

ようやっとここで眠ることが出来たんやけど。

ええ風が吹いとるなぁ、気持ちええなぁ。

……ちょっと涼しすぎるくらいやけど……身体は暖かいし。

ん〜？　なんで膝が重いんやろ……ってぇ？？

な、なんでやっ、なんでトンガリがこんなところにっっっ！

って、思わず蹴り倒そうとしたんやけど。

けどなぁ、こういう顔って反則とちゃうやろか。

いっつもなんか、遠慮してるみたいな、置き去りにされた子供みたいな顔しとんのに。

こんなに嬉しそうに、幸せそうにされたら……ちょっと起こされへんやん。

なんかずるいやんなぁ。

ちょっとの間、トンガリの顔眺めとった。

ほわほわ ほんまに幸せそうなもんやから、なんかまた眠うなってきた。

せっかく起きたんやけどなぁ。

まぁええか。せなあかんことがあるわけやなし。

もっぺん寝たろ。

次にワイが目ぇ覚ました時、まだ寝取ったら蹴り出したろ。

思いっきりっっ、や。

ふぁぁぁ　ふに……