嫌がらせ





手の甲で顎を拭うウルフウッドを眺める。
どこか緩慢な動作。
床に吐きつける血を見て思わず自分の両手を見る。
分かって欲しいだけなのに、何でいつもこうなるんだろう。





自分が選んだ。
選択の道はいくらでもあった。
誰に押し付けられた訳でもない。
まるで子どもに言い含めるかのようにウルフウッドが言う。
苛立った。
同情されている気がした。そんな謂れなど無い。


引き金を引く時の感触。
自分を諌めている訳ではなかった。ただ単に忘れられないだけだ。
だが最近は何も思わない。考えるのもやめた。
慣れというのはそういう事だ。
いっそ穏やかにウルフウッドが言う。
心底腹が立って顔を殴りつけた。
結局何も分かってはいないのだ。
選ばないといけない状況がおかしいのに。

慣れは麻痺に似ている。

ただ分かって欲しいだけなんだ。
血で薄汚れた両手を見る。汚らしいと思う。
泣きそうになる。



もしウルフウッドが俺と同じ立場だったらどうするんだろう。
案外同じなのかもしれない。
そんな事を考える。有り得ないと分かっていながら。
ウルフウッドが殴り返してくれればいいのにと思った。






翌日、腫れ上がったウルフウッドの顔を見てとりあえず謝った。
確かに羨ましいのだろう。慣れを口に出せるウルフウッドが。
そう考えて吐き気がした。





ええと…
海老鯛漁法によりフクダ様から強奪。海老 
佐々木ササ、人様の誕生日プレゼントを献上しに行って、その2日後の自分の誕生日プレゼントかっさらってくる。
フクダ様はこれを24日に間に合わすために会社を半日休まれたとか…うう…申し訳ない。
でも「やっぱメールに余計なこと書かなきゃ良かった」とはちょっとは思うけど思わねえ。
だって素敵文章が!!牧師とトンガリのなぐり愛が!!!
自分の欲望に素直に生きてて良かった……!!(フクダ様はエライ迷惑だがな!)



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